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カジノで町興しは幻想

 カジノを中核とする統合リゾートIRを観光の目玉にして町興しをしようと期待している自治体が多いようです。しかし、経済効果の見通しは根拠があるものでしょうか。そしてその効果はギャンブル依存症の増加やマネーロンダリングなど闇社会への資金提供など負の影響を考慮してもメリットが上回る、やる価値のあるものでしょうか。カジノの解禁は依存症増加への心配から反対意見が多く、推進派はカジノ法案成立を優先するため日本人の利用を認めない修正案を検討していると伝えられましたが、外国人限定の方針は撤回されたようです。IRは観光振興の目玉、カジノは外国人観光客を呼び寄せる(インバウンド)ために必要な施設と推進派は喧伝していましたが、外国人限定方針の撤回はインバウンド目的ではなくカジノで金儲けしたい人のための法案であることがはっきりしました。
 日本人が利用できなければカジノで利益を上げることは難しく外国人限定では法案が成立しても外国企業がIR建設に進出することはないでしょう。とりあえず法案を成立させ米国からの圧力で日本人を解禁する修正をするという姑息な手段をとることを懸念しましたが、外国人限定方針が撤回されたことは法案の目的が明らかとなって好ましいものです。カジノを含むIRができれば、施設は利益を上げるかもしれませんが、それはパチンコなど他のギャンブルに使われるお金がカジノに消費されるだけで、日本全体として増える利益は多くはないでしょう。外国企業がIRを作りカジノで日本人のお金を巻き上げるだけで、そのような施設が町興しになると思うのは大いなる幻想です。誘致に手を挙げた自治体はよく検討すべきです。

at 07:27, kameriki, 雑感

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