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世界の空き家対策 公民連携による不動産活用とエリア再生

 米国、ドイツ、フランス、英国、韓国の空き家対策について紹介し、日本の現状へのヒントを示している書籍です。

 空き家は「売却用」「賃貸用」「二次的住宅(別荘等)」と買い手や借り手を募集せずそのまま放置されている戸建てや分譲マンションの空き室などが含まれる「その他の住宅」に分類されています。4分類全てを含む米国の空き家率は2017年で12.7%、2013年の日本の13.5%と大差ありません。ドイツ、フランス、英国は二次的住宅を含まず、それぞれ4.4%(2011年)、8.3%(2016年)、2.5%(2016年)で日本で同じ分類の12.8%(2013年)と比較していずれも低いようです。韓国はすべて含めて2016年で6.7%と日本より低いようです。英、独、仏での空き家率の低さは人口増加が背景にあるようですが、住宅不足に対応するため、空き家に課税し市場への供給を促したり、ドイツでは住宅の所有者に維持管理を義務化したりしているようです。ドイツで管理不全の建物には行政から「近代化命令・修繕命令」もしくは「取り壊し・除去命令」が出され、所有者費用負担で命令に従わなければならないようです。しかし、修繕後もしくは取り壊し後に得られる収益を考慮して費用が算定され、取り壊しで経済的に土地が維持できない場合、所有者は市町村に土地の買い取りを請求することもできるそうです。建物の厳格な管理義務が課されていても、それに見合った財政的な支援がなされているようです。

 中古住宅を流通させる試みとして、フランスリール都市圏ルーベでは1ユーロ住宅、英国リバプールでは1ポンド住宅というプロジェクトがあるそうです。手放したくても売れない住宅を1ユーロや1ポンドで販売するもので、贈与ではなく売買契約とするために取得者に工事義務が課され、結果的にリフォーム費用を上乗せして販売したものと同様な状態にしているようです。日本でもこのようなプロジェクトで贈与税が回避できれば、売買される空き家は増えるのではないでしょうか。

 韓国も少子高齢化により空き家が増える傾向にあるようですが、韓国では借家契約に更新がなく頻繁に引っ越しが行われることが空き家の原因となっているそうです。

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