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東京貧困女子。

 インターネットの東洋経済オンラインに「貧困に喘ぐ女性の現実」と題した記事を連載していたライターの中村淳彦氏が、連載をまとめて書き下ろしたものです。貧困は女性だけの問題ではありませんが、賃金の低い非正規雇用は女性の比率が高く、平均賃金に男女の格差があり、貧困の問題が女性により多く現れているのは事実です。本書はケースリポートで、現代社会の全体像や貧困問題の解決策などは一切書かれていません。

 前半には風俗産業で収入を得ている女性が出てきます。風俗産業が短時間の労働で高額の収入を得る女性の仕事であることは変わりませんが、著者は多くの女性が参入することで賃金のデフレが起きていると言います。国立大学の授業料が大幅に値上がりし、講義への出席が厳格に求められるようになり、授業とバイトを両立させようとする多くの女子大生が風俗産業に就いているそうです。ブランド品を買うような贅沢や遊びまくるためのお金を目的に風俗産業に勤めるという固定観念は捨てた方が良いようです。

 後半には正社員として勤め貧困とは無縁の生活を送っていたかつてのエリートが、介護離職や離婚など誰にでも起こり得る出来事がきっかけで貧困に陥って抜け出せないシングルマザーが記されています。それぞれの女性の実情をどのように読むかは読者によって異なることと思いますが、福祉政策などを含めた現状の社会制度がうまくいっていないと感じるのではないでしょうか。

東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか

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東京貧困女子。 彼女たちはなぜ躓いたのか [ 中村 淳彦 ]

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