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デジタル貿易交渉はくせもの

 茂木経済再生相とライトハイザー通商代表の間で始まった日米貿易交渉、第一弾の交渉範囲が農産物や自動車などの物品貿易と米国が提案したデジタル貿易に絞られることになって、取り敢えず安倍政権は安堵していると言われています。貿易交渉に為替条項が含まれていなくても、米国が為替条項の要求をあきらめたわけではなく、麻生財務相とムニューシン財務長官との交渉や安倍首相とトランプ大統領の首脳会談で為替条項を約束させられる可能性もあります。安倍政権としての交渉力が問われています。

 貿易交渉で米国が提案したデジタル貿易、日本に交渉入りを拒否する理由もなく、交渉項目に含まれるのはやむを得ないことです。しかし、巨大なIT企業を抱える米国がわざわざデジタル貿易のルール作りを持ち出したのは、米国企業が利益を上げられるようなルールを早めに作りたいからでしょう。IT企業が収集している個人情報の保護について欧州で懸念が広がり、規制が進んできたことに対する米国政府の危機感もあるのでしょう。安倍政権が日本国民の利益のために独自の規制ができるようなルールを作れるか、物品貿易より将来的な影響は大きいかもしれません。個人情報保護とデジタル貿易による利益への課税で日本国民の利益が米国企業に吸い取られるようなルールにされないか心配です。「国益」と言いながら、日本国民の利益よりトランプ大統領の都合を第一優先にしているように見える安倍政権が安易に妥結しないことを願うばかりです。

at 08:01, kameriki, 雑感

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