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危険運転致死傷罪

 東名高速の追い越し車線で停車中、大型トラックによる追突を受けて二人が死亡した事故、停車の原因を作った被告に危険運転致死傷罪が適用され懲役18年が言い渡されました。被告の行為の悪質性や結果の重大性は懲役18年に値するとしても、危険運転致死傷罪の適用は無理があるのではないでしょうか。改めて危険運転致死傷罪を規定している法律を読んでみると、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の第二条に「次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。」とあり、その四に「人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」という項目があります。被告のあおり運転自体はこの項目に該当するように見えますが、追い越し車線で停車した行為は運転ではありませんので、該当するように見えません。実際、判決でも検察の主張に反して停車は危険運転とは認めませんでした。しかし、あおり運転から追突事故による死亡までの因果関係を認めて危険運転致死傷罪を適用したようです。被告の行為が死亡事故につながったことは明らかですが、直接の原因はトラックの追突で、因果関係の拡大解釈は危険ではないでしょうか。今回は誰もが被告の行為の悪質性に憤っていましたから、厳罰を受け入れやすいかもしれません。しかし、政権に反対する人を黙らせるために拡大解釈で厳罰を与えるようなことがあれば、暮らしにくい世の中になってしまいます。罪刑法定主義は守られるべきで、拡大解釈をして無理に適用するのではなく、法改正をすべきではないでしょうか。

at 07:31, kameriki, 雑感

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