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今頃だから出てくる森友・加計文書と自衛隊日報

 防衛大臣だった稲田氏が存在しないと答弁していた自衛隊の日報が次々と発見され、防衛省は公文書管理だけでなく文民統制の問題にまでなっています。財務省では決裁文書の改竄に加えて、ごみ撤去に関する業者への口裏合わせの要請が明らかになりました。加計学園の獣医学部新設に関しては、愛媛県と今治市職員が首相官邸で当時の首相秘書官柳瀬氏と面会した時に愛媛県職員が作成したメモで柳瀬氏が「本件は、首相案件となっており」と発言したことが明らかとなりました。柳瀬氏は面会自体を記憶にないと否定していますが、文書で残っている愛媛県職員のメモと検証できない首相秘書官の記憶のどちらに信憑性があるかは明らかです。

 これまでないとされていた文書が次々と明らかになってくる事態に、財界からは「何でいまごろ」、政権与党からは「うんざり」と言った言葉が出ているようですが、文書に足があって隠れたり出てきたりしているわけではなく、文書は初めからずっと存在していたものです。ジャーナリストや、情報公開請求をしたり公務員の犯罪を告発したりした市民の努力や地検の捜査、野党議員の追及などで「今頃」になったから、やっと明らかになってきたものでしょう。本来、衆議院議員選挙の前に明らかになっているべきものでしたが、必死に隠した関係者がいて、これまで明らかになっていなかったものと思います。地検の捜査には時間がかかり、それまでに多くの国民が問題を忘れてしまうだろうと考えて、安倍政権は当面事実を隠して問題に対処しようと考えていたかもしれません。

 トランプ大統領の当選にはフェイクニュースが重要な役割を担ったと言われていますが、衆議院選挙での安倍政権与党の圧勝には森友・加計問題や日報の隠蔽が役に立ったのかもしれません。その意味では、ばれる前に解散総選挙を仕掛けた首相の戦略は見事でした。

 時間がかかっても不正は正されるべきです。事実を解明することについて「いまごろ」や「うんざり」で、うやむやにされるべきではありません。

at 07:16, kameriki, 雑感

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