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大きくする顕微鏡法(microscopy)

 二つのレンズで小さいものを拡大してみるのが光学顕微鏡ですが、この拡大はあくまで顕微鏡の視野の中での拡大で実際に小さいものが大きくなることはありません。しかし、光学顕微鏡では光など波の回折現象で解像度に限界があります。この限界を超える方法として、観察対象物を物理的に大きくしてしまう膨張顕微鏡法(expansion microscopy)という驚くべき方法があることを知りました。

 NHKEテレで9月24日に放送されたサイエンスZEROという番組で、8Kカメラを使って解像度を上げながら広い視野を確保する自治医科大学西村智教授の技術の次に、MITメディアラボのエドワード・ボイデン教授による膨張顕微鏡法が紹介されていました。8Kカメラの映像は9月30日に放送されたNHKスペシャル「人体」の番宣にもなっていました。映像は素晴らしいのですが、驚きはありません。番組で「逆転の発想」と紹介されていた見るものを実際に大きくしてしまう膨張顕微鏡法は、睡魔と戦いながら見ていたため原理を理解できませんでしたが、すごい技術として頭に残りました。ネットで調べると、2015年1月30日号のScienceに掲載された技術のようです(Chen F., Tillberg P. W. & Boyden E. S. Science 347:543-548,2015)。生体組織内で重合させたアクリル酸塩ポリマーに水を加えて組織を膨張させ5倍程度に拡大させることに成功したそうです。すべてに応用できるわけではありませんが、注目される技術と思いました。

at 07:33, kameriki, 雑感

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