緊急避妊薬をOCT化せよ

 性交後72時間以内に服用すると8割避妊できる緊急避妊薬レボノルゲストレル、購入には医師の処方箋が必要ですが、厚労省は一部の薬局で試験的に処方箋なしに販売する調査研究を夏から始めると報道されました。休日や夜間に処方箋が入手しにくい事態に対応して夜間と土日祝日に対応でき、オンライン研修を修了した薬剤師がいる薬局を選んで調査研究の対象とするようです。購入者に避妊できたかを尋ねるなどするそうですが、これで何の研究になるのでしょう。

 厚労省の専門家会議からOTC化を求められ、何もしないわけにはいかないので、調査研究という名目でやっているふりをすると言うところでしょうか。避妊薬の入手を難しくしたい一部の保守政治家の意向に忖度して厚労省はOTC化ができないのでしょうか。強制性交の被害者など緊急避妊薬が必要な女性が速やかに入手できるようにするためには、調査研究ではなくOTC化して全国の薬局で買えるようにするべきです。

at 08:17, kameriki, 医学

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はしかのワクチンどうしよう

 はしか(麻疹)が流行の兆しと報道されています。既に2021年と22年の年間の感染者数6人を超える7人の感染が確認されているとのこと。新幹線で同じ車両に乗り合わせただけで感染した例が報告されていて、空気感染もあるとても感染力の強いウイルスです。治療薬もなく病原性も低くはありません。有効なワクチンはありますが、定期接種を受けた世代ではないため乳幼児期にワクチン接種はしていないでしょう。「恋ははしかのようなもの」と歌にあったように誰でもかかったことのあるありふれた感染症でしたから、子供の時にかかっていて免疫を持っているかもしれませんが、記憶はありません。抗体検査を受けて必要ならワクチン接種すると言うのが安全とは思われますが、抗体検査もワクチン接種も安くはありません。抗体検査についてネットで調べていたら、麻疹ワクチンについて風疹と麻疹の混合ワクチンと書かれていて、以前、風疹の抗体検査とワクチン接種を受けたことを思い出しました。記録を探したら、風疹と麻疹の混合ワクチンを接種していたことが分かりました。麻疹のワクチン接種は2回が基本のようですが、とりあえず1回は確実に接種していることが確認されたので、このまま様子を見ようかと思います。

at 06:54, kameriki, 医学

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滝山病院に見る行政と精神科の闇

 八王子市の精神科病院「滝山病院」の看護師が入院患者への暴行で逮捕された事件、逮捕された看護師だけの問題ではないようです。この病院の死亡退院率が東京都による6月1か月間の抽出調査では2019年100%(7/7)、20年80%(12/15)、21年64%(9/14)、22年30%(3/10)と異常に高いことに驚きました。人工透析患者を受け入れている精神科病院と言う特殊条件はあるかもしれませんが、病院の目的が精神疾患の治療ではなく死ぬまで閉じ込めて社会に出さないことのように見えます。この病院から患者を助け出す活動をしている弁護士の視点から取材した番組が2月25日NHKのETV特集で放送されていました。番組の取材で入手した患者リストでは1498人中死亡退院が1174人、全体の78%に及んでいたと放送していました。病院内での看護師による患者への暴行も衝撃的な事実ですが、透析が必要になった患者が他の精神科病院から紹介されて入院したり、行政による医療保護入院で精神疾患のある患者が本人の意思に反して入院させられている事実に衝撃を受けました。医療保護入院には家族の同意が必要なはずですが、家族を音信不通として市長の同意で入院させている患者がいました。強制入院にした翌日、姉にその旨の連絡をしていますから、音信不通と言うことはあり得ません。家族の意に反した入院だけではなく、家族が精神病患者を持てあまして病院に閉じ込めてしまう例もあるようです。未だに精神科病院の闇が継続していることにショックを受けました。

 滝山病院の院長は過去に朝倉病院事件で保険医の資格を取り消された院長で、5年経過すると保険医資格は再申請できるそうです。そのような院長の病院であれば、行政による管理監督は厳しくあるべきではないでしょうか。ある種の癒着も感じます。

at 07:41, kameriki, 医学

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国産ワクチン開発に意外な規制の壁

 COVID-19のウイルスSARS-CoV2に対してBioNTechとModernaは短期間で有効性の高いmRNAワクチンを開発しました。国産ワクチンの開発は遅れに遅れ、日本では殆どの人がBioNTechと組んだファイザー製か武田が国内開発したModerna製のmRNAワクチンを接種することになりました。日本にはワクチンを研究開発する企業が少なく、開発能力に欧米と差があるのは間違いありませんが、カルタヘナ法という意外な規制の壁があることを知りました。カルタヘナの名前は聞きおぼえがありましたが意味は忘れていました。カルタヘナ法は遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律で、遺伝子組換え実験や遺伝子組換え技術で医薬品を製造するためには実施の前に手順や拡散防止措置などの資料をまとめ、文科大臣の確認が必要とされるもののようです。ウイルスの遺伝子配列が分かって、有効なmRNAワクチンやDNAワクチンの実験をしようとしても、まずカルタヘナ法のための資料をまとめて確認を取るところでかなり出遅れてしまうようです。次のパンデミックへの備えとしてもカルタヘナ法による規制の運用方法などについて議論をしておくことが必要なようです。

at 06:49, kameriki, 医学

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3回目ワクチン接種

 3連休の初日3月19日土曜日に3回目のワクチン接種を受けてきました。1、2回目の接種をしたかかりつけ医が3回目の接種をしていなかったため、自治体の予約サイトで予約可能な医療機関のうち行きやすくて1日でも早く接種可能な日を予約したところ、1、2回目と異なるモデルナのワクチンを接種することになりました。ファイザー製とモデルナ製は添加物が異なりますから、アナフィラキシーなどアレルギーを考えれば自身で2回接種して問題のなかったファイザー製を接種する方が確実にリスクは少ないと言えます。しかし、モデルナ製でアナフィラキシーが起こるリスクも大きなものではなく、ファイザー製の接種を待って接種前に感染するリスクを考えれば、モデルナ製を早く接種する方が良いと判断しました。

 キャンセルで空きができて早く予約できる可能性もあると思いましたが、一度予約したら自身の予約をキャンセルしないと空き状況が見られないようになっていて、キャンセルを探すのはあきらめました。

 接種後に寒気を感じましたが、小雨の降る寒い日でしたので悪寒ではなく単に寒かっただけかもしれません。接種当日は特に目立った症状もなく入浴して晩酌もして、いつもより1時間くらい早く布団に入りました。明け方布団の中で発熱が分かりましたが、いつもより1時間程度遅く起きて体温を測ると37.4度の微熱でした。布団の中で発熱していた時よりも下がったものと思いますが、高熱にはならずに済んだようです。注射部位反応はありましたが、結果的に2回目のファイザー製のワクチン接種より副反応は少なくて済みました。3回目接種で100%感染が防げるわけではありませんので、これまで同様、感染予防に努めていきたいと思います。

at 08:02, kameriki, 医学

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ワクチン2回目

 ファイザー社のSARS-CoV2ワクチン2回目の接種を受けてきました。2回目は1回目より発熱が多く見られるとの情報と1回目の接種で発熱を経験したことから、2回目も発熱が予想されました。1回目より早く接種日の夜中に発熱が始まり、38度を超えて1回目より高熱の38度3分になりました。38度を超える高熱になったため保冷材で頭を冷やし寝ていましたが、下がる気配がなく、接種翌日の朝食後、解熱剤(ロキソプロフェン)を飲みました。37度台まで下がりましたが、微熱が残っていたので昼食後に再度解熱剤を飲んだところ、36度台に下がり夕方には平熱に戻りました。接種3日目、1回目の経験では平常に戻るはずでしたが、起床時に36度台の微熱がありました。朝食後36度9分、微熱で活動できましたので、通常の活動をしていたら昼過ぎには37度2分まで上昇しました。その後、36度7分、36度9分と言った微熱が続いて判断に窮しました。睡眠時は36度8分でしたが、4日目の起床時は36度5分まで下がりました。朝食後は36度1分、外気温が高くなった昼食後も36度5分で睡眠前は36度4分と、接種4日目は発熱が見られませんでした。

 接種3日目の微熱は1回目の反応と違い予想外でしたが、4日目には発熱は見られなくなりましたので、ワクチン接種の副反応と考えています。2日目に解熱剤で下げたことが3日目の微熱につながったのかは分かりません。注射部位反応はありましたが強いものではありませんでした。

 ウイルスなどの感染による発熱では体温を上げることが熱に弱いウイルスを排除することにつながりますから解熱剤を飲まない方が良いこともあります。今回はワクチンの副反応による発熱と想定されましたので解熱剤で体温を下げました。接種3日目以降も発熱が続いている場合はワクチンの副反応ではなく、ウイルス感染などの可能性もあるため注意が必要で、3日目も微熱があったため心配しました。37度5分を超えるものではなく、4日目には平熱に戻りましたので副反応と判断しました。

at 07:55, kameriki, 医学

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ワクチンで初めての発熱体験

 新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を受けました。接種券が送られてきてかかりつけ医に予約の電話をしたところ、偶然キャンセルがあって早い日程で予約が取れました。接種日は幾分注射部位反応と思われる違和感が感じられた程度で、本当にワクチン成分が接種されたのか心配になるほど作用はありませんでした。多くの人が指摘している通り、接種の翌日、朝から発熱が見られました。朝は微熱程度で普通に活動していましたが、昼間の活動のせいか熱が上がって平熱からは1度以上の発熱となり、38度を超えるような高熱にはなりませんでしたが冷房をかけた部屋で頭を冷やして寝ていました。何年もインフルエンザにもかかっていませんでしたから、久々の発熱です。通常の発熱であれば、咳や鼻水、のどの痛み、関節痛など他の症状が伴いますが、これらの症状は一切なく注射部位反応と発熱だけという、これまでにない初めての体験でした。体温は徐々に下がり、翌日の朝には平熱に戻りました。かくして、1回目の接種が無事終わり、3週間後に、より発熱する人が多いと言われている2回目の接種を受ける予定です。

at 07:13, kameriki, 医学

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SARS-CoV-2ワクチンの血栓

 日本でも承認申請され審査が続いているアストラゼネカ社のSARS-CoV2に対するワクチン、欧州諸国でまれな事象として見られた血栓がワクチン接種と因果関係があるものとして各国で接種が規制されています。因果関係が認められても、血栓が起こる作用機序は不明でリスクファクターも不明ですが、若年の女性で起こりやすいとも言われています。米国で緊急使用されているジョンソンエンドジョンソン(J&J)社のワクチン接種でも血栓症が観察され、臨床医からは両社のワクチンに共通しているアデノウイルスベクターが注目されています。J&Jのワクチンを開発しているヤンセンの研究者は両社のベクターは同じアデノウイルスといってもアストラゼネカ製はチンパンジーアデノウイルス、J&Jはヒトアデノウイルスから改変、と大きく異なり組み込まれているウイルスタンパク質の部位も異なっていて、生物学的作用は全く違う(quite different biologic effects)のではないかと反論しています。ベクターやウイルスタンパクが大きく異なっているとすればウイルスベクターワクチン全般で、まれな副反応として血栓症のリスクを考慮する必要性が出てくるかもしれません。

 菅首相は圧倒的に供給量が不足しているSARS-CoV2ワクチン、9月までに必要量を供給できる目途がたったと表明しましたが、既に契約しているアストラゼネカとモデルナのワクチンも含めて対象者全員が接種できる量を確保したとのことのようです。アストラゼネカのワクチンが承認されるかどうかわかりませんが、モデルナ製と共に承認されたとしたらファイザー製を含めて3種類のどれを接種するか、現状では選べない制度とされています。変異株への効果も低いと言われているアストラゼネカのワクチンが接種されるとしたら、接種をためらってしまいます。

at 07:27, kameriki, 医学

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危険な変異ウイルスの広がり

 SARS-CoV2スパイクタンパク質のE484K変異を持つウイルスが東京医科歯科大学で3月に感染が確認された患者の14人中10人から検出されたと報告されました。スパイクタンパク質はウイルスに対する抗体のターゲットとなる分子で、484番目のグルタミン酸(E)がリジン(K)に置き換わる変異によって抗体の効果が減弱する可能性があります。すなわち、変異のないウイルスに感染した人が再び感染したり、ワクチンを接種した人が感染したりするリスクがある変異です。検出された患者は互いに接触歴も海外渡航歴もないとのことで、既に都内で感染しているウイルスはE484K変異株が優位になっているのかもしれません。

 さらに、仙台市で感染が確認され国立感染研で分析したウイルスの80%に当たる167件でもE484K変異が確認されたとのことです。ワクチンの普及で集団免疫ができる前にワクチンの効かない変異株が広がってしまえばワクチンで防ぐことができなくなってしまいます。E484K変異だけでワクチンが無効とはならないようですが、いずれ現在のワクチンが効かない変異が起きるかもしれません。変異のモニターがますます重要になっています。

at 06:49, kameriki, 医学

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英国COVID-19ワクチン接種開始

 米Pfizer社とドイツBioNTech社が開発したCOVID-19に対するワクチンについて英国規制当局が緊急使用を許可し、接種が始まったたと報じられました。このワクチンは臨床試験で高い有効性が示されたと報じられ米国でも申請されていてCOVID-19終息への期待が高まっています。実際の使用で臨床試験通りの安全性と有効性が示されるのであれば、希望が持てるものですが、日本での実用化はまだ先です。

 このワクチンは新しいウイルスに対するワクチンというだけではなく、これまで実用化されたことがないmRNAワクチンという全く新しいタイプのワクチンです。どの程度の期間ワクチンの効果が持続するのか、臨床試験で現れなかった頻度の少ない副反応に重篤なものがないのか、接種後長期間の安全性など、これまでの臨床試験では分からないことがあります。幸い日本での申請、認可はまだ先ですから、それまでに英国など先行して使用する国からの情報が入るでしょう。その際に、正しい情報を吟味して、接種するしないを各自で判断することができます。いずれにしても、現在の危機に対しては、Stay Homeで乗り切るしかありません。こちらの感染予防効果は確実です。

at 07:51, kameriki, 医学

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