外国人患者受け入れ医療機関

 厚労省が「外国人患者を受け入れる医療機関の情報を取りまとめたリスト」を公表しました。日本に暮らす外国人が増えれば医療機関を利用する外国人も増えるはずですが、多くの在日外国人が医療機関を利用するときは日本語でも対応できるでしょう。しかし、外国人観光客には日本語が分からない人も多く、訪日観光客が増えれば病院に来る日本語の分からない外国人も増えるはずです。観光立国を目指す政府としては対応できる医療機関を整備する必要があり、リストの公表となったようです。全国の病院の一覧が公表され、診療科と対応言語、対応クレジットカードが記載されています。都道府県に協力が求められていますから、公立病院はリストに載せないわけにはいかないでしょう。たまに一人二人の患者が来るだけであれば外国人であっても対応できると思いますが、リストによって多くの外国人患者が来院するようになれば、対応に苦慮するところも多いのではないでしょうか。厚労省はリストを作るだけで自治体に丸投げではなく、財政的な支援も含めた適切なフォローが必要でしょう。

at 08:02, kameriki, 医学

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女性の後天的全般性性的欲求障害治療薬

 閉経前女性の後天的全般性性的欲求障害(HSDD)の治療薬Vyleesi(ブレメラノチド)の自己注射剤をFDAが承認したという報道がありました。記事を読むと、性的欲求障害は性犯罪者のような異常な性欲亢進ではなく性的欲求の低下を治療対象としているようです。ネットで調べると、acquired, generalized hypoactive sexual desire disorder (HSDD)という用語がありました。精神疾患の診断マニュアルDSM-VによるとSexual Desire Disorder (性的欲求障害)は女性のFemale Sexual Interest/Arousal Disorderと男性のMale Hypoactive Sexual Desire Disorderに分けられているようです。ブレメラノチドはAddyi(フリバンセリン)に続いて2剤目のFemale Sexual Interest/Arousal Disorder治療薬ということになります。ブレメラノチドはメラノコルチン受容体を活性化させるとのことですが、障害を改善する作用機序は分かっていないようです。

 DSM-Vに掲載されていますので、障害に苦しんでいる女性がいるものと思いますが、薬物療法の対象となっていたとは驚きました。日本ではカウンセリングなどの心理療法の対象となっても薬物療法まで考える人は少ないのではないでしょうか。

at 07:54, kameriki, 医学

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胃カメラを飲む

 胃がん検診のため胃カメラを飲んできました。これまで胃がんの検診はバリウムを飲んでレントゲン撮影による胃透視で受けていました。幸いこれまで「要精検」となったことはないのですが、精密検査になったら胃カメラを飲むのであればバリウム検査で無駄に被曝する必要はないと考え、初めから胃カメラを飲むことにしました。市の胃がん検診でも両者を選べるようになり、バリウム検査の集団検診よりは高額ですが、病院での胃カメラ検査も3800円の自己負担、早期割引は3200円とのことでした。

 若い頃に胃潰瘍の診断のため胃カメラを飲んでとてもつらかった経験があり、予約をした検査日が近づくにつれ憂鬱な気分になっていました。検査は楽ではありませんでしたが、恐れていたほどつらくもありませんでした。初めに白い液体を紙コップで半分程度飲んだ後、腰かけて上を向いた状態で局所麻酔薬を口に含み、咽頭付近で保持するように指示されました。数分だったと思いますが、飲み込んでしまいそうで、とても長く感じられました。一定時間の経過後、飲むように指示されましたので、途中で多少はのどに落ちても問題なかったようです。スプレーで2度、咽頭に局麻を吹き付けられ、検査用のベッドに移動しました。

 横になって胃カメラを入れるための円筒のマウスピースをくわえた状態でテープで固定し、胃カメラの挿入が始まりました。検査中目を閉じていましたが、胃の奥に違和感を感じました。強い吐き気はありませんでしたが、時々つばを飲み込んでいました。ほどなく検査は終了し、うがいをして、1時間ほどで飲食が可能となりました。

 若い頃の検査では咽頭の麻酔は使っていなかったと記憶しています。時代なのか、病院のやり方なのか分かりませんが、やり方で検査のつらさはかなり違うようです。

at 07:21, kameriki, 医学

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痛風予備軍の投薬治療

 血液検査などで検査値の異常があれば自覚症状がなくても投薬治療を始めることが有効なことがあります。高血糖や高コレステロール血症などは代表的なものでしょう。高血糖の状態を放置し続ければ糖尿病を発症し、いずれ抹消神経障害や失明、壊疽など回復できない重篤な症状となる確率は非常に高く、すぐに投薬治療を始めることに異論はありません。高コレステロール血症は高血糖ほど重篤な症状に至る確率は高くないと思いますが、動脈硬化による脳梗塞など重篤な症状に前兆的な自覚症状はありませんから、検査値の異常で予防的に投薬することは有益でしょう。

 高尿酸血症でも予防的に投薬治療されていることをブログ記事で知りました。腎障害を有する無症候性高尿酸血症に腎機能の低下抑制のため尿酸値を下げる投薬治療がされているようです。尿酸生成を抑制する薬剤として痛風治療に使われるアロプリノールは100%腎排泄で腎障害患者には使いにくく、主に肝臓で代謝されるフェブキソスタットが無症候性高尿酸血症に多く処方されてきたようです。ところが、フェブキソスタットとアロプリノールの心血管イベントへの影響を比較する二重盲検のランダム化対照試験の結果、心血管死亡と総死亡がフェブキソスタット群で有意に高かったと米国で報告され、FDAがフェブキソスタットはアロプリノールより死亡リスクが高いと警告したことが問題となっているようです。腎障害のある患者にアロプリノールを投薬し腎機能への負荷を増しては腎機能低下の抑制に逆効果ですから、この試験結果をもって単純にフェブキソスタットからアロプリノールへ処方変更すれば良いとはならないようです。無症候性高尿酸血症では食事療法などで尿酸値を下げることから初め、投薬治療は先延ばしにすることもありうるのかもしれません。

at 07:26, kameriki, 医学

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早死にの開業医

 「医者の不養生」などと言われますが、岐阜県保険医協会の調査結果は衝撃的です。2008〜17年の10年間に、岐阜県保険医協会を死亡退会した85人の死亡時年齢は平均70.8歳で、厚労省統計の死亡時平均年齢(2015年)、男性77.7歳、女性84.3歳と明らかな差があったとのことでした。85人の内訳は、医科会員が60人、歯科会員が25人、男性が76人、女性が9人とのこと。死因など差が生じた原因の検討はしていませんが、「医者の不養生」よりも過労が原因と考えるほうが確からしく思います。

 過労死ラインまでの長時間勤務を認める「勤務医の働き方改革」の議論が問題となっていますが、開業医の過労についても調査が必要ではないでしょうか。

at 07:46, kameriki, 医学

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火葬場で予想外の被曝

 ネットの記事で火葬場の作業員の尿からテクネチウムTc99mが検出されたという論文が紹介されていました。ルテチウム標識ソマトスタチンアナログ(Lu-177- DOTA-TATE)の投与による治療を受けた直後に死亡した患者を火葬し被曝したようです。ルテチウムLu-177は検出されなかったけれど微量のテクネチウムTc99mが検出されたとのことです。Lu-177のベータ線は軟部組織で飛距離が1.5mm、半減期6.65日で、危険性は低いけれど、論文の著者は放射性医薬品使用患者の死後も規制の必要性を述べているようです。

 規制するほどの危険性はないのかもしれませんが、予想外のところで被曝するのは気持ち悪いものです。情報が正しく知らされていなければ、風評にもつながります。

at 07:59, kameriki, 医学

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健康保険制度への外圧

 米国研究製薬工業協会(PhRMA)のパトリック・ジョンソン在日執行委員会委員長(日本イーライリリー社長)が2月7日、都内の記者会見で日本の薬価引き下げと費用対効果の評価による社会保障費抑制策を批判したと報道されました。薬価を下げられれば利益が減少する製薬会社の社長が批判するのは当たり前で、批判されるのは政策が有効な証です。問題は、政府がどこまでこの批判に耐えられるかです。米国でも民間団体からの要求であればまだ跳ね返せるかもしれませんが、この団体が米国政府を動かして政府による対日要求となると、日本政府が抵抗できるのか怪しくなります。トランプ大統領の言いなりになっている安倍首相が日本の健康保険制度を維持できるのかとても心配です。

at 09:11, kameriki, 医学

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インフルエンザシーズン到来

 富山でも1週間のインフルエンザ患者報告数が平均1.0人を超え、流行期に入ったとのことです。私ものどの痛みと、くしゃみ、鼻水の症状があります。高熱は出ていませんので、インフルエンザではなく、鼻風邪の類かと思いますが、インフルエンザの可能性もあります。ウイルスの種類が違いますから、インフルエンザ用の抗ウイルス薬は鼻風邪には効きませんが、感染予防の基本は同じ手洗いです。週末には雪との予報、部屋を暖かくして、体を休めて回復に努めたいと思います。皆さんもお気を付けください。

at 07:14, kameriki, 医学

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身体拘束の遠因

 外来で統合失調症の治療をしていた患者の自殺について、遺族が精神科開業医の責任を主張して損害賠償を請求した裁判で、一審は請求を棄却しましたが、二審の東京高裁は開業医の注意義務違反を認め約1250万円の支払いを命じたとのブログ記事を読みました。二審判決が出されたのは2017年9月28日で医師側は最高裁に控訴したとのことです。ブログ記事は二審判決について日本精神神経科診療所協会の声明文など、医療側からの懸念を伝えています。

 多くの自殺の背景にうつ病があると言われるように精神科医療で自殺念慮は珍しいことではありません。二審判決は自殺念慮のある患者に入院などの適切な自殺防止措置を取らなかったことを過失として認めたようですが、このような判決は精神科医療の現場を萎縮させるという懸念はよくわかります。入院させて24時間監視する、または自殺出来ないように身体拘束すれば、自殺は防げるとしてもそのような医療を患者やその家族は望んでいるでしょうか。裁判官は判決の影響を十分考慮して判断してほしく思います。

at 07:07, kameriki, 医学

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精神科身体拘束の衝撃

 長期の入院隔離が多く、欧米と比較して日本の精神科医療が遅れていると言われていましたが、入院で例外的措置のはずの身体拘束が頻繁に行われているという9/7放送のEテレの番組に衝撃を覚えました。番組には身体拘束されたという多くの当事者からの声と、現場は人手不足で拘束せざるを得ないという看護師の声が寄せられていました。コメンテーターとして出演していた精神科医で筑波大教授の斉藤環氏はどうしても身体拘束が必要なことはあるが、必要最小限度とするべきで一回で最長4時間に制限し、拘束中は必ずスタッフが付き添うべきと言っていました。しかし、実際は平均3か月に及ぶ身体拘束が行われ、拘束は増えているとのことでした。拘束に地域差があったり、措置入院よりも通常入院の方が拘束が多いなど身体拘束の適用基準が不適切に運用されていることが指摘されていました。

 精神科ではありませんが、脳出血からの回復期に栄養補給のための胃管を鼻から挿入した状態でリハビリ病院に転院し、胃管を引き抜かないように麻痺のない手を拘束されて、見舞いに行った私に拘束を解いてくれるよう懇願していた母の顔は忘れられません。身体の一部であっても拘束がどれだけ苦痛で尊厳を傷つける行為であるか、実感しました。

 双極性障害で入院して身体拘束され、10日間の拘束で生じた血栓による肺塞栓症で死亡したとみられるニュージーランド人男性の遺族も番組で紹介されていました。病院は医療行為が適切であったと主張しているようですが、身体拘束が事実であれば過失致死に相当する医療事故として検証されるべきではないでしょうか。

at 07:56, kameriki, 医学

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