南無阿弥陀仏と南無妙法蓮華経

 浄土宗の法然と日蓮宗の日蓮の思想を比較して紹介した本です。南無阿弥陀仏は浄土宗、南無妙法蓮華経は日蓮宗のお経ですがそれぞれの教えを象徴的に表しているようです。「南無」は帰依するという意味のようですが、法然は阿弥陀仏を重視して、「『念仏は阿弥陀仏が選ばれた唯一の本願であるから、念仏以外では往生できない』ことを意味する」選択本願念仏の思想に達し、日蓮は妙法五字(妙法蓮華経)の題目を唱えることを重視する法華至上主義を確立したそうです。法然の日蓮もそれぞれ念仏と唱題、それしか価値を認めない思想で、南都六宗に天台宗と真言宗を加えた八宗の共存共栄を図る「顕密仏教の基本姿勢」とは異なり弾圧される要因となったようです。

 日蓮と法然を比較して理解するという視点は興味深いもので、私のような素人でもそれぞれの思想の一端が分かったような気になる一冊でした。

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クルアーン 神の言葉を誰が聞くのか

 「クルアーン」はイスラム教の聖典コーランのことで、イスラム思想の研究者である大川氏がクルアーンとは何かについて紹介したのが本書です。クルアーンはイスラム教徒すなわちムスリムの神であるアッラーの言葉ですが、「ムスリムの公的教義によれば、クルアーンはムハンマド死後の正統カリフ時代に編纂され、それが現在に伝えられている」とのことです。ムスリムにとってクルアーンは声に出して読むもので、アラビア語を母語としないムスリムもアラビア語で読誦するために暗記に努めているとのことで、翻訳したものはクルアーンそのものではないと位置づけられているようです。

 「聖戦」と訳されイスラム過激主義者による異教徒との武力闘争を正当化する思想と見られている「ジハード」、本来の意味は「奮闘努力」でクルアーンでも「自身の内面と向き合い、信仰をさらに強くしていくという『大ジハード』を、交戦としての『小ジハード』よりも重視した」との認識が、多くのムスリムに受け入れられているそうです。クルアーンをどのように解釈するかはムスリムにとっても様々な立場があるようです。

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鳥肉以上、鳥学未満。

 鳥類学者が鶏肉を素材に鳥の身体構造を解説した書籍です。軽快な文体で専門用語が並ぶ馴染みにくい専門書のようにならない工夫がされています。しかし、私には著者の例え話は本書を読みやすくするのではなく、読み進むうえで煩わしくさせているだけのように感じました。鳥の身体的な特徴という大変興味深い内容を、素人が目にしたことのある鶏肉を例に挙げて説明しているのですから、それだけで十分面白く読めるものです。余計な例え話は入りません。

 胸肉とモモ肉の見分け方、胸肉は単一の筋肉で、モモ肉には大腿四頭筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋など10以上の筋肉がついているため断面を見れば分かるそうです。人では大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋全体でハムストリングスと呼び、豚のモモ肉をハムと呼ぶそうです。従って、食べるハムはもともと豚のモモ肉から作ったものだけの呼称だそうです。フラミンゴなど足の長い鳥の足が真ん中あたりの関節から反対側(前方)に折れ曲がっているのが観察されますが、あの関節は膝ではなくカカトに当たるそうです。鳥の大腿骨つまり太ももの部分は羽に隠れていて見えないため、ひざから下、脛足根骨の部分が足の中央から上に見えて、カカトから先、足根中足骨(人の足の甲)の部分が足の下半分に見えるようです。ボンジリと呼ばれる部位はお尻(肛門)ではなく脂腺、尾脂腺などと呼ばれる脂肪を分泌する器官で背中の下方についているそうです。ここから分泌される脂肪で羽毛を手入れしていて、フラミンゴの分泌物にはカロテノイド色素が含まれているため羽毛に塗布されることによって羽がピンク色になるようです。食用の鶏卵は無精卵でふ卵器で温めてもヒナがかえることはありませんが、七面鳥の卵は未授精でも3〜5割が単為発生し、成長する個体もいるそうです。多くは発生途中で死亡するとしても、卵の殻を割ったらヒナの姿がというベトナム料理のようなことが起こるかもしれません。もっとも、多くの人は日本で七面鳥の肉に接することはあっても卵を見ることも、まして、それを温めることもないでしょう。

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アイヌ近現代史読本

 18世紀松前藩による支配から始まるアイヌ民族の苦難の歴史が記されています。アイヌ語には文字がないためアイヌ語で書かれた歴史書が存在せずアイヌ民族の歴史を知るには、伝承とアイヌと接触した大和民族などの記録に頼ることになります。大和民族の記録は支配者の視点から記されていて自身を正当化する一方的な言い分が多いのですが、一部にはアイヌ民族の悲惨な状況も記されているようです。著者は資料から史実を抜き出して評価し、明治維新の前から大和民族が異民族としてのアイヌ民族の支配を進めていった歴史を記しています。日本では1997年に「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統に関する知識の普及及び啓発に関する法律」を制定し、2008年には衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を採択しましたが、先住権を認めてアイヌに土地を返すといった政策には至っていません。研究用サンプルとして盗掘され大学に保管されていたアイヌ人の骨の返還などは進んでいますが、アイヌ民族による儀式でもある鮭の漁などを自由に行う行為は認められていません。

 北海道から樺太(サハリン)、千島列島に至る広範な土地で生活していたアイヌ民族は北上してくる大和民族と南下してくるロシア民族に生活域を脅かされ、アイヌの土地は1855年の「日露通好条約」により択捉島までが日本領、サハリンは雑居地となったようです。明治政府は開拓使庁を設置し、アイヌ民族を旧土人と称し、和人式姓名を強制しアイヌ習俗を禁止するなど朝鮮半島などで実施した植民地支配の原型が見られるようです。1875年の「樺太千島交換条約」で得撫島以北の千島列島も日本領として雑居地だったサハリンをロシア領としたため、サハリンから対雁(江別)へのアイヌの強制移住が実施されたようです。これによってアイヌは疲弊しさらに、コレラと天然痘が広がって多くのアイヌ人が亡くなったようです。さらにロシア支配下の北千島に暮らしていたアイヌをロシアとの国境近くに置いておくのは国防上危険と考え色丹島に移住させたようです。環境の激変で移住した97人のうち49人が5年半で亡くなったそうです。この後もアイヌ占有地の接収などによる強制移住は繰り返されています。

 1919年「北海タイムス」に載った国際連合赤十字シベリア派遣団長ジョージ・モンダントン医学博士の言葉としてアイヌ人に対して「日本は日光其他の場所に見る如く、古物保存の有名なる国なれば彼らの保存も必ずできると思ひます。」と記されていることを著者は「物扱いそのもの」で「人類学という学問自体が持つ欠陥を端的に物語っている」と言います。「人類学が植民地の<野蛮人>を研究する学問として、植民地支配とその正当化の一翼を担っていたことは、近年注目されているところである」という小熊英二氏の「<日本人>の境界」の一説も紹介しています。

 アイヌ民族は日本の先住民族ですが、学校教育の日本史でアイヌの歴史を学んだ記憶がありません。「自虐史観」などと言って朝鮮半島や中国、東南アジアなどでの植民地支配など加害の歴史を教えることを避ける動きがありますが、本書を読むまで私にはアイヌの歴史について大和民族による加害の歴史と見る視点がありませんでした。中学や高校の日本史で本書のような良書を教科書としてアイヌの歴史を教えるべきでしょう。

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コンビニ人間

 2016年の第155回芥川賞を受賞し、著者の村田沙耶香氏を人気作家に押し上げた作品です。コンビニでバイトを続けていたという著者によってコンビニバイトの仕事が生き生きと描かれています。様々なキャッシュレスサービスに対応したレジだけでも大変だと思いますが、宅配便の受付や公共料金の支払いなど商品販売以外の業務や、チケット販売やATM、コピー機、コーヒーマシーンの対応など普段行くコンビニを思い浮かべればその業務の大変さは容易に想像できます。さらに、本書では品出しやセールのPOP、仕入れ発注やそのための情報収集など客としては気が付きにくい業務も記されています。

 物語ではコンビニで生き生きと働いている主人公が実は一般人からずれた思考の持ち主で、子供のころから治す必要があると見られたままコンビニでバイト生活を18年続けたことになっています。コンビニの仕事を生き生きと描いている前半から、バイト仲間だったダメ人間の男性と同棲する後半に突入し、この男性に引きずられて主人公がどうなるのか心配になりますが、希望を感じられる最後になっていました。

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空き家問題解決のための政策法務 法施行後の現状と対策

 2014年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家法)が制定されましたが、各地で空き家対策が問題となり、空家法が制定される以前から一部の自治体では条例がつくられていました。本書では空家法の逐条解説、空家法制定前及び制定後につくられた各地の条例の紹介、条例及び空家法執行上の法的問題などが記されています。著者は法学部教授で「深刻化する「空き家」問題 全国実態調査からみた現状と対策」の第1章の著者でもあります。

 1983年に沼田町、1998年に長万部町で施行された空き家条例の先例がありましたが、2010年に所沢市で制定されたことがきっかけで各地に制定の動きが広まり、国交省によれば空家法制定時点で401の空き家条例があったそうです。

 現行の空家法には危険な空き家を取り壊す(除却)までに助言・指導、勧告、命令と長い手続きがあり、倒壊などの危険が迫っている場合の即時執行に対応できないことや、長屋の一部が空き家となった場合には空き家と認定されないなど不十分なところがあり、施行後5年の見直しが必須のようです。所有者にかわって自治体が特定空家を取り壊す代執行で所有者が特定できていない場合は略式代執行と言い、空家法では略式代執行ができるようになっています。2015年と16年で代執行が11件、略式代執行が35件実施されていて、空家法はよく利用されている法律と言えるようです。略式代執行で所有者不明であれば費用は請求できませんが、後から所有者が判明した場合、所有者に費用を請求しようとすれば民事訴訟が必要になると考えられるようです。取り壊そうとしている空き家に複数の相続人などの所有者が見つかれば、略式代執行ができなくなり、代執行までの行政の手間が増えます。略式代執行実施後に所有者が判明した場合にも費用請求のための手間が増えます。自治体には所有者を積極的に探すインセンティブは働かないようです。空家法実施後、この法律で自治体が廃屋をすぐに壊せると考える住民の誤解で「苦情」「陳情」「要望」が増えて行政の負担はかなり増えているようです。空家対策の必要性を感じず条例をつくっていなかった一部の自治体にとって、全国一律に適応された空家法は、はた迷惑な法律だったのかもしれません。規模の小さな自治体には空家法の施行のための県や国の支援も必要でしょう。

空き家問題解決のための政策法務−法施行後の現状と対策−

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深刻化する「空き家」問題 全国実態調査からみた現状と対策

 空き家問題に対する自治体へのアンケート結果と弁護士や研究者による座談会を記した本です。さらに、尾道での「空き家再生プロジェクトの10年間」の報告も掲載されています。

 2014年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家法)が成立しましたが、その前に空き家の対策に取り組むいくつかの自治体では独自の条例が制定されていて、空家法は著者によると「条例をカンニングしてつくった条例並みの法律」と不十分なようです。「空家法そのものについては、自治体としては、その必要性があまり感じられないと受け止められていると考えられる」と著者は言います。アンケートでは、独自条例の有無、空家法に沿った空家等の認定、担当部署、代執行の実績などを尋ねていますが、取り組みには自治体によって大きな差があるようです。

 尾道の空き家再生は一人の女性が「尾道ガウディハウス」と呼ばれる古家を購入したことから始まったそうです。この女性のブログから仲間が集まり認定NPOとなって、空き家バンクが回転し移住者を呼び込む再生が機能しているようです。当たり前の結論ですが、成功のカギは街の魅力と人材でしょうか。

深刻化する「空き家」問題――全国実態調査からみた現状と対策

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深刻化する「空き家」問題 全国実態調査からみた現状と対策 [ 日本弁護士連合会法律サービス展開本部自治体等連携センター ]

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世界の空き家対策 公民連携による不動産活用とエリア再生

 米国、ドイツ、フランス、英国、韓国の空き家対策について紹介し、日本の現状へのヒントを示している書籍です。

 空き家は「売却用」「賃貸用」「二次的住宅(別荘等)」と買い手や借り手を募集せずそのまま放置されている戸建てや分譲マンションの空き室などが含まれる「その他の住宅」に分類されています。4分類全てを含む米国の空き家率は2017年で12.7%、2013年の日本の13.5%と大差ありません。ドイツ、フランス、英国は二次的住宅を含まず、それぞれ4.4%(2011年)、8.3%(2016年)、2.5%(2016年)で日本で同じ分類の12.8%(2013年)と比較していずれも低いようです。韓国はすべて含めて2016年で6.7%と日本より低いようです。英、独、仏での空き家率の低さは人口増加が背景にあるようですが、住宅不足に対応するため、空き家に課税し市場への供給を促したり、ドイツでは住宅の所有者に維持管理を義務化したりしているようです。ドイツで管理不全の建物には行政から「近代化命令・修繕命令」もしくは「取り壊し・除去命令」が出され、所有者費用負担で命令に従わなければならないようです。しかし、修繕後もしくは取り壊し後に得られる収益を考慮して費用が算定され、取り壊しで経済的に土地が維持できない場合、所有者は市町村に土地の買い取りを請求することもできるそうです。建物の厳格な管理義務が課されていても、それに見合った財政的な支援がなされているようです。

 中古住宅を流通させる試みとして、フランスリール都市圏ルーベでは1ユーロ住宅、英国リバプールでは1ポンド住宅というプロジェクトがあるそうです。手放したくても売れない住宅を1ユーロや1ポンドで販売するもので、贈与ではなく売買契約とするために取得者に工事義務が課され、結果的にリフォーム費用を上乗せして販売したものと同様な状態にしているようです。日本でもこのようなプロジェクトで贈与税が回避できれば、売買される空き家は増えるのではないでしょうか。

 韓国も少子高齢化により空き家が増える傾向にあるようですが、韓国では借家契約に更新がなく頻繁に引っ越しが行われることが空き家の原因となっているそうです。

世界の空き家対策: 公民連携による不動産活用とエリア再生

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世界の空き家対策 公民連携による不動産活用とエリア再生 [ 米山 秀隆 ]

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官民ですすめる空き家対策 再生と有効利用の成功事例

 日本は空き家が増えています。平成25年で空き家率は13.5%、1世帯当たりの住宅数は1.16戸で全都道府県で1以上とのことです。昭和38年までは総世帯数が総住宅数を上回って家が足りない状態でしたが、43年には総住宅数が27万戸上回り、平成25年には818万戸上回っているとのことです。これだけ空き家が増えても総住宅数も増え続け、平成25年は平成20年と比較して304万戸5.3%増えていたそうです。さらに2022年には生産緑地制度の解除によって大都市圏で不動産価格が大暴落する可能性があるようです。そうなれば、市場に出せない空き家がさらに増えるでしょう。

 本書ではファンドなどを使ってリノベーションをして街ごと再生した成功例などが紹介されていますが、空き家をかかえている個人の参考にはなりそうもありません。不動産を市場に流通させるためには適正な価格をつけることが必要で、不動産の鑑定評価が重要です。著者は土地評価額と建物評価額の合計である積算価格の推定で「楽待」というサイトを高く評価しています。

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官民ですすめる空き家対策ー再生と有効利用の成功事例─ [ 出井 信夫 ]

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空き家を活かす 空間資源大国ニッポンの知恵

 これまで紹介した空き家対策の本と違って、建築家の立場から空き家を空間資源ととらえ、作り変えることによって利用していこうという提案のようです。賃貸に出すために古家をリフォームすると言った程度の作り変えではなく、利用目的も変えてしまうような大規模な変更でリノベーションと呼んでいます。空き家がたくさんあるということはリノベーションできる建物がたくさんあるということで、いろいろな人が「遊び」として楽しくリノベーションすることによって街に活力を与えることができるようです。

 著者は、パリのように整然と整った「まち並み」を推奨する都市デザイン専門家の言葉に反発を覚え。不揃いで個性のある空間資源を好んでいるようです。

 不動産流通市場に乗らない空き家や空きスペースを利用したいと考えた個人が自ら出向いて探し当てた物件をネットで不動産仲介ビジネスにつなげたのが、「東京R不動産」とのことです。各地にのれん分けした「R不動産」が誕生しているそうです。

 リノベーションで街を変えた実践例が紹介されていますが、その中で廃寺を福祉施設に変えた小松市野田町の「三草二木西圓寺」は興味深いものでした。その他、安く買った空き家に高額なリフォーム費用はかけられないという人が自分で楽しみながら断熱工事をしようという「南房総DIYエコリノベ」というワークショップも紹介されていました。

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